心・身体への効果

嗅覚以外の感覚情報である視覚、聴覚、味覚、触角は、まず大脳新皮質(新しい脳)へ行き、それから古い脳である大脳辺縁系に到達するのですが、香りの情報は、鼻からダイレクトに大脳辺縁系へと到達します。具体的には、鼻から入った嗅覚情報は、嗅細胞から電気信号に変換され、この大脳新皮質を経由せず、大脳辺縁系に直行するのです。大脳辺縁系は、別名感情脳ともいわれるため、嗅覚は、他の感覚に比べて感情に訴える速度が速く、影響も大きいのです。

ストレスを減少させる

香りは鼻や口から肺、肺胞へと取り込まれ、肺胞の粘膜から血液の流れにのって全身へめぐります。精油を嗅いだあと20分くらいで血液の中に精油の成分が検出されるといわれています。1990年、当時の農林水産省が行った実験では、ストレスにより増加する副腎皮質ホルモン別名ストレスホルモンであるコルチゾールが、森林浴(森林の精油成分を呼吸により身体に取り入れること)により減少することが明らかになっています。また、日本におけるフィトンチッド研究の第一人者であった故神山恵三教授は、森林の中では脳の中枢活動が活発になっていることを確認しています。

香りで眠る

医学博士であり、東邦大学名誉教授でもあった故鳥居鎮夫氏は、自身の著書の中で、ロンドンのある老人病院で睡眠薬の代わりにラベンダーオイルを使ったところ、夜に騒がなくなり、眠りが深くなったと著してします。アロマセラピーが浸透しつつある日本でもラベンダーオイルといえば、鎮静効果があることが徐々に知られるようになりました。

香りの力で免疫力を上げる

精油には侵入してきた細菌やウィルスをやっつけるリンパ球の生産を促進する作用があることが確認されています。つまり免疫系の機能を高めるということにもつながります。免疫とは体の外から入ってくる無数のウィルスや細菌と戦い、体を守っているもので、血液の中の白血球やリンパ球などもその一つです。
国立スポーツ科学センターの論文「エッセンシャルオイルによる香り刺激が口腔内免疫能に及ぼす影響についての生理心理学的研究」によれば、レモンの精油は総合的な気分状態の改善に有効であり、ベルガモットの精油は免疫機能とストレスホルモンに有益な効果があったと確認されています。

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